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臨時町議会

2009年10月23日 大林(新)町長が臨時議会を招集しました。


町長が第一の公約に掲げていた住民投票条例案が提案されましたが、
合併推進派議員の反対により賛成少数で否決されました。
 


安土町臨時議会 傍聴記

文責:安土大好き

 到着した時には、25席しかない傍聴席は満員御礼状態で、別室で音声だけを聞くことになった。別室に用意された60脚の椅子はほぼ埋まっていたので、80名近くが傍聴に来ていたことになる。合併反対運動に取り組んできてくださった方が大半だが、合併推進派も、木野陣営を手伝っておられた方々、前町長と合併推進派議員6名のパトロン氏など10名弱来ておられた。

町長挨拶 主旨

 安土の名、そのものが文化。これを守らねばならない。住民の意志は収支一貫している。合併賛否を直接住民に問う機会を作らねばならない。そのためには住民投票が最良の方法であると考えている。議会制民主主義を否定する物ではないが、国会の合併特例法制定、改定に際しても付帯決議されている住民投票の実施が、町内のわだかまりを解消する唯一の方法である。
 行政には今まで以上に住民への説明責任が必要である。町長として行政責任はたしていきたい。合併協議には町民の暮らしと安土の良い施策を残すために、反対の立場として参加している。議員の皆様なお力を是非お借りしたい。


第91号議案  安土町教育委員任命についての同意
        森本光瑛氏を任命 全員一致で可決

第92号議案  安土町懲戒審査委員会委員の任命について同意 
        山梶氏を任命。任期は平成23年6月まで。

議長 山梶善三君(総務課長)の退席を求めます。

議長 質疑のある方は?

大林輝男議員
 町長にお尋ねしたい。説明は理解した。総務課長が人事異動したので委員を解任し、新たに総務課長になった山梶氏を指名ということだが、総務課長が委員を務めることを前提に指名したのか?補足説明を求める。

大林町長
 従来から人事権(懲戒含む)は総務課の管轄である。そのなかか職員を出してきた経緯がある。よって職名で異動を発令した。

大林輝男議員
 人事権のある総務課から出すのが前例だ、ということだが、それでよいのか? 安土職員懲罰審査委員会規則によれば委員定数は3人、内2名は学識経験者 一名は町の職員の中からとなっている。前委員については、この6月に提案され議会も同意したところである。町の職員から一人、という規則からすれば、前総務課長のままでもよかったのではないかと考えるが、その点について町長のお考えは?

大林町長
 大林輝男議員の発言も在り方の考え方だ。しかし、以前よりこの職務は総務課長があたってきたということで、人がどうのこうの、という訳ではなく職責で選んだということだ。規則の方を「委員の一名は総務課長」と改定しても良いかもしれない。

大林輝男議員
 総務課長が窓口でよかろうというお考えであれば、それで結構である。

 異議はなく 全員一致で可決。 その後、山梶善三課長 復席

第93号議案 安土町が近江八幡市と合併することについての住民意志を問う住民投票条例

提案説明要旨
 本年4月14日の臨時議会で住民請求による条例案が否決された経緯がある。この度の町長選挙を通じて私(大林宏)は民意を尊重する意志を訴えてきた。結果は町長選挙にあらわれた。町の在り方、暮らしにかかわる重大課題は住民投票を行って判断すべきと公約にかかげてきた。よって提案する。



質疑

保知七郎議員
 大林町長は、私の先輩にあたる。合併に対する賛否では対立する関係になった。住民投票は町長の選挙公約であった。最初の挨拶では「民意が固まってきた」と述べられた。町長は自信を持って民意を確認したと仰る。ではなぜ、この時期に、さらに住民投票を行う必要があるのか? 選挙公約というのであればそれもわかるが、なおそのうえで住民投票を公約にしたのか? あらためてお聞かせいただきたい。

大林町長
 合併は総務省告示まで進んでしまっている。しかし住民が合併を本当に歓迎しているのであろうか?
 住民投票を求める署名、前町長リコール署名、前町長の解職選挙、の結果を見ても住民が合併に反対しているのは明確だ。しかし前町長は「選挙に勝ったから合併をすすめる」と云ってゴリ押し合併を進めた。しかし、前町長当選時の選挙は、合併だけが課題だった訳ではない。今回の選挙では、確かに主に合併を問う激しい選挙だった。だからといって、当選したからと云って合併反対に直結させたのでは、これまで(出身母体である「みんなの会」が)進めてきた運動とは食い違う。改めて、合併賛否そのものを問うことが必要だ。

保知七郎議員
 今現在の町長は、合併に対し賛成/反対の中立の立場だ、ということか?

大林町長
 私の立場は中立ではない。反対だ。

保知七郎議員
 これまで、過去にはリコールもあり選挙もあった。今回提案の住民投票では、期間中の運動は自由とするということだが、そうすることで対立がさらに深くなるのでは無いか? 白黒をはっきりさせる、ということがかえって混乱を招くことになるとは思っていないのか?

大林町長
 住民投票を実施して、その結果に従って施策を進めていく。
 そうしないと、いつまでたってもこのゴタゴタは解決しない。

保知七郎議員
 近江八幡との合併が反対なのか、それとも合併そのものが反対なのか?

大林町長
 今は 近江八幡との合併が 課題だ。

保知七郎議員
 合併そのものが・・・??? (発言主旨聞き取れず、今回合併取りやめになったとしても、将来別の合併話がもちあげるかもしれない・・・と云いたかったのかな?)何が何でも合併反対ということではないのか?

大林町長
 そういう場面になったときに判断する。

保知七郎議員
 であれば 理解出来る。住民投票で結果が出た後はどうするのか? 合併賛成の結果であれば良いが、反対の結果が出ても3月21日はやってくる。 

大林町長
 住民投票の結果がどう出るか?は、まだわからない。その結果に従うという方針ははっきりしている。私自身は反対だ。反対の結果が出た場合には、その立場でしっかり考えてやっていく。

保知七郎議員
 過去の安土町の行政を振り返ると、首長が変わるたびに前首長の施策を否定したり止めたりということが延々繰り返されてきた。町長は、単に合併反対なのか?どういう根拠で反対なのか、それを最後に聞かせて頂きたい。

大林町長
 今の安土の財政状況はすばらしい。単独でも十分やっていけ、合併する必要はない。そうしていく自信もある。

保知七郎議員
 行政の進め方のやりかたが違う。前町長は住民説明もしっかりやってきた。住民投票をするのなら、合併した場合/しなかった場合について正確な情報提供を住民におねがいしたい。

善住昌弘議員
 町長は反対立場と明言した。3月21日に合併することは決まっているという現実がある。反対で合併協には出席するというが、安土町民の声を合併協にどのようにとどけるのか?

大林町長
 合併協でも同じ事を訊かれた。民意がしっかり示されていない合併なので私個人は、はっきり反対と答えた。今回の住民投票条例提案は、民意をしっかり掴むために行う。その結果に基づいて合併協に参加して行く。民意が背景に無ければ個人的意見で参加することになってしまう。

善住昌弘議員
 町長は「民意に押されて当選した」と云われた。ならば、その事実は歴然としている。その上でなおかつ「民意を問う」というその整合性が解らないので再度説明願いたい。

大林町長
 その答えは、すでに保知七郎議員からの質問への回答としてお答えした。
 選挙には色々な争点がある。合併だけが唯一の争点という訳ではない。前町長も(同様に合併だけが争点ではなかった)それで当選したわけではないのに、合併問題だけで当選したかのように主張して合併を進めた。私たちは前町長のそういう姿勢を批判して運動してきた。
 総務省の告示は町民も承知している。けれども、それは認められない、という気持ちが広がっている。住民投票はその気持ちを明確に示す機会だ。

善住昌弘議員
 再度になるが、「認められない」と云っても総務省告示を覆すことはできない。そのへんの整合性は?

大林町長
 合併については9月議会で、と当時の町議会にも県議会にもお願いしてきた。その時点ですでに町長リコールが成立していたにもかかわらずだ。この事実は消えない。なぜ町長リコール投票の結果を待てなかったのか? 住民が「合併を認められない」ということは、そういうことだ。

善住昌弘議員
 大林町長のお考えは理解した。私なりに態度を考える。質問を終わる。

大林輝男議員
 度重なる質問ご勘弁願う。(前議案の際の主旨不明の質問を指す)町長ご当選おめでとうございます。町長は、合併は覆らないということではなしに、最初の挨拶に「民意」が示された「民意たいせつにしている」、「議会制民主主義を重んじることは承知だ」と触れた。これまでの質疑でも同僚議員に対する町長の思いも説明頂いた。
 町長自ら「今回に選挙で合併に対する民意が示された。こういう民意の中で民意をうけて当選した」と発言された。こういう発言の中で民意は何処にあるのか? それを掴むための微妙なところで住民投票を行うのに・・・・

 # ここで傍聴室から一名が「アホか!」と叫んで退出。

600万円ほどの予算措置をしている。無駄使いということではなく・・・・その席にすわっている・・・主旨不明・・・ということで、住民のわだかまりが本当に解消するのか? せなあかんのやけど。
 町長の主張に対し理解を求めるために町長が各地域をまわって住民説明をしていただくこともやぶさかではない。その結果をもって町民の気持ちをわかったとされるのか、わからないから住民投票するのか(発言主旨不明)確認の意味でお答えいただきたい。

大林町長
 「民意を問う」ということで、議員の皆さんにご理解いただけるか?逆に尋ねたい。私は民意を大切にしていきたい。
 住民説明会について、
 3月21日がどんどん迫ってきて時間がない。合併協でも分厚い資料を渡され、単に報告事項ということで説明され、どんどん承認されて行く。一方で肝心の大事な協議ができていないところがたくさんある。わたしは就任以来、けっして作業の邪魔はしていない。そういうペースで作業してもまだ遅れていく作業がある。つくづく無理矢理合併だったなあ、と感じている。
 自分自身が説明に回っている時間がない。懇談も大事だが、まず住民の方々にしっかり意思表示して頂くことが大事だと考えている。でないと、いつまでたってもモヤモヤする。まずは住民のみなさんの気持ちをひとつにすることが大事だ。

大林輝男議員
 確認する意味でお尋ねしたので、このあたりで切り上げる。云いたかったのは、町長の住民説明があってからのほうがいいのでは?ということだ。

西川議員
 私は一貫して「合併問題は民意を問うべき」と一貫して求めてきた。過去の町議会の議事録を見て頂ければわかる。しかし前町長も議会の皆さんも受け入れてくれなかった。それがこの1年間の町議会の姿だ。

 昨年11月の住民団体のアンケートも前町長は「集め方に問題がある」などと難癖をつけて受け取らなかった。住民投票条例の請求もあった。しかし前町長も議会もそれを認めなかった。以後の、前町長リコール、前町長解職選挙、新町長選挙の結果から明らかに、住民は「民意を問え」と願っている。

 これで(今回の町長選で)合併問題については 結論がでたと捉える人もいる。しかし民意は直接的には一度も問われていない。「民意を問え」というのが住民の意思だ。民意に従って安土の町作りをするという主張に対し、町長の意志、指導力が期待されている。民意を問い、民意を得ることが、町長が合併協議に臨む上で、大きな自信になるのではないかと考える。そのあたりの町長の所見を聞きたい。

大林町長
 まだ、合併協の安土選出委員と懇談が持てていない。ぜひしたいのだが時間が取れない。私の気持ちを委員に直接伝え、話し合いたい。前回の合併協予算案でも自分だけが反対した。これはまずい。

西川議員
 今日の時点で、合併問題に答えが出たように受け止める人もいる。しかし、そうではない。今日までの進め方が問題である。前町長も、県も、合併問題と前町長の解職は別だと云ってきたために、両者がごっちゃになっている。大林町長当選と合併反対の関係についても、さきほど来からの質疑のように、今も混在しあいまいさが残っている。その点を整理する上で何が必要か?が町民の関心事だ。
 混乱を正常化させること、安土の町作りを進めること、この2点に対し住民投票がどういう風に効果を発揮するか、町長の期待をお聞かせ頂きたい。

大林町長
 町作りは町長として合併とは関係なく進めねばならぬ。短期間だが進めていく。
 安土が無くなる。これは大変なことだ。来年度の計画の書類には既に安土の名は無い。行政の方では、この形で進んでいる。3月まで安土は存続するとはいいながら、委員会に出てくる資料でもすで安土の名が消えている。私は焦っている。はやく住民投票を行い方向性をはっきり出したい。

西川議員
 合併問題を取り扱う中で、議会制(間接)民主主義と直接民主主義のどちらをとるかという問題がある。本来どちらをとっても同じ方向にむかっていく、というのが正常な姿である。間接/直接で違う答えがでる、ということであれば住民は行政に対する不信感を持つ。この点の是正が必要だ。これは意見として述べた。

条例の条文についての細部になるが、点字投票と医療機関に入院中の人の参加が保証されているのか?について問いたい。

山梶総務課長
 公職選挙法に準じて行うので、点字投票は可能である。入院中の人とに付いても同じく参加は保証されている。




討論

田中孝樹議員(反対討論)
 町民意向を、なぜいま確認しなければならないか? 合併については前町長、議員の進め方の問題が明らかになったということであるが、総務省告示は出ており、合併は譲れない。今為すべき事は、よい合併の実現のため全力をつくすことだ。そういった意味で、町民の意向を今確認するということが疑問だ。

 確認する対象について具体的な説明もない。(注)案文中できちんと説明されている)合併そのものなのか、合併相手なのか、合併後の新市の姿なのか? 質問があいまいだと受け手である住民の誤解を招く。合併賛否だけの二者択一の投票方法では多様な住民の意見を反映することができないのでは、と懸念する。投票日は具体的に何時か?

 新市の姿、具体的な施策について住民行政が正しい情報を提供し、共通認識が必要だ。新町長によって協議の見直しがおこなわれている。新市の姿が明確になるには、もうしばらく時間が必要だ。判断に必要な情報提供を求めるが、必要な情報がなんなのかが不明確。説明会も必要だ。大林町長は(役場に掲げられていた新市誕生の)横断幕をはずすなど合併には否定的だ。前町長の説明会も不十分だと認識している。
 投票期間中の運動は自由とあるが、前町長解職投票では多数のビラ配布など活動が活発で、給食が無くなる、老蘇小学校が統廃合で無くなる。前町長についての批判等々により大勢が混乱した。公平な住民投票を行うためにどのような方策を考えているのか?

 賛否の結果について、どう対応するのか具体的説明もない。大林町長は合併反対の立場というが、総務省告示は出ている。住民投票の結果を有効に使うのは難しい。実行出来なかった場合には、どのような責任をとるのか?

 我が町の将来、少子高齢化を考えて、街を二分すること(住民投票実施)に対して反対する。

 注)反対討論であるのに 質問形式になっている箇所多数。
   他人が書いた原稿を棒読みしている様子がありあり。
   その原稿も思いつきの羅列的な内容であり、下書き程度であると思われる。

議長
 私語をつつしんでください(傍聴席のざわめきに対し)

日岡議員(賛成討論)
 合併是非は住民投票できめるべきだ。合併にはプラスとマイナスがある。近隣自治体の状況を調査してきた。判断を誤ると、取り返しがつかなくなる。特に近江八幡市との合併については住民の関心が非常に高い。前町長は34会場で各2回の説明会を実施し、6−7割の賛成を得たと主張したが、さきほどの質問でも出たように、町長選で再選された=住民信任受けたから住民投票は必要無いというのはおかしい。説明会に出席した住民の人数は有権者の1割にも満たないだろう。そこで賛同を得たというのはおかしい。で、あるのに住民の意志を確認することなく前町長は近江八幡に合併を申し入れてしまった。

 前町長は「合併をしなければ自律の町作りができない」と主張し、なんの努力もせず、合併だけを先行させた。「たちいかない」「このままでは財政破綻する」と云い、実体と大きくかけはなれた財政資料を住民に提示し合併への誘導をしてきた。
 こういういい加減な進め方に対して住民グループが、時間と費用をかけてこれまでの運動を進めてきた。いずれの結果も7割近い人が合併反対の意思を示した。前町長は、アンケートの取り方が悪いとケチを付けたが、最後のリコールで結果ははっきりした。最初から住民投票をすれば何の混乱もなかったはずだ。
 ゴリ押しで事がどんどん進められていく中で、単に「覆せない」というのは非常に無責任だ。住民にとっても非常に殺生で不幸なことでもある。

 町が二分され混乱している状況の中で、大林町長は公約で民意を大切にする基本姿勢を訴えて当選した。町民意志を一つにまとめることにより町政の安定をはからねばならない。町の将来を決める主人公は住民だ。議員に住民の声を否定する権利はない。賛成してくれることを願って賛成討論とする。

深尾増男議員(反対討論)
  総務省告示で合併は既に決まり合併協議は進んでいる。町長は民意により新しい町長に当選した。合併意志を問うと云うが、財政が厳しい中で住民投票に費用をかけるのは税金無駄使いである。残る住民のことも十分考えて欲しい。来年3月21日は新しい町の出発である。今すべきは住民の為の安心の町作りだ。

議長 静粛におねがいします。(傍聴席に対し)

井上議員(賛成討論)
 市町村合併は住民の生活に大きな変化をもたらすものだ。住民の中には、賛成、反対、良く解らないといった多様な意見が存在している。であるから、議会も行政も住民から選ばれたという責任を持って住民意志を酌み取る取るための最大限の努力が必要だ。住民意志を聞くことに最大の努力をはらうべきで、住民投票で自分たちが納得して町の将来をきめた、ということがただしい在り方だ。今日の混乱は前町長の住民無視の強引な進め方と、チェック機能をはたせなかった町議会の責任である。議会が「住民から信頼される議会に生まれ変わったかどうか?」がいま問われている。

 昨年来の運動の中で、住民投票署名を行ったが議会は5/4で否決した。留意しなければならないのは、この時に署名には、合併には賛成だが決定には住民の意見をきくべきだという人も相当数ふくまれていたということだ。まず合併ありきで こういう声を葬ったことが今日の混乱のもとになっている。
 住民の怒りが、前町長リコール、全国的ニュースになる妨害をはね除けてのリコール署名、合併議決は待てという要請を無視した議会議決、その後、民意を聞くことを拒否し続けた前町長解職、10月4日の住民に合併意志を問うことを第一公約にした大林町長当選を実現した。

 住民にとって長いみちのりだった。直接請求の権利はあるがハードルは高かった。寝食惜しんでようやくここまで辿り着いた。これは理屈の問題ではない。神聖な住民の願い、一番大事な問題である、住民の声・魂の叫びを議会が聞きいれるかどうか、それとも今回もまた住民の信頼をなくしてしまうのか、この一点である。
 今日のチラシの投書(寺田女史からの合併推進派議員にむけてのお願いのメッセージ)にも、住民の意思をしっかり聞くのが政治の原理原則、出発点がまちがっているから後でどうやっても繕えない、元にもどってやりなおすしか修復する方法はないと述べられていた。わだかまりを残したまま合併を推し進めるのでは、住民は不幸になるばかり。歴史・文化を大切にしてきた住民自治の高い自覚、それらを台無しにしてよいのか。

 近江八幡の冨士谷市長は結果を真摯にうけとめると発言した、と報道された。議員も町民から選ばれている。しかし(町議選挙は2年半前、町長選挙は2年前)後から当選した前津村町長は失職した。状況は変わっている。これまでの動きを考えれば、議員が住民投票条例への立場をどうするかは自明だ。議員の賛成が得られることを期待して賛成討論とする。

善住昌弘議員(反対討論)
 自分流に分析して反対討論する。住民投票条例は近江八幡市との合併を問う内容だ。一方合併は総務省告示され合併協議は進行中である。合併は結婚と同じだ。両市町が、お互いを理解するための交際期間があり、正式な手続きを経て、新しい家に住む。

 # ここで、「あほらしい」と席を立つ人5−6名

住民投票に使う費用は、夢多き新しい生活にむかうため、新しい家の建築のために使うべきだ。なので反対する。

議長  傍聴席の皆さん、静粛に

藤井議員(賛成討論)
 新町長が誕生した。前津村町政では合併問題について激論を交わしてきた。副町長(滋賀県からの出向)選任の際にも、合併ありきの選任か?ということで前町長を質してきた。
 近江八幡主導の合併協議における津村町長の姿勢
 署名に基づく住民投票条例の審議の際の前町長、議員の態度。

 # 傍聴別室内 ざわついて聞き取れず

 住民投票は是非とも実現して欲しい。これが出来なければ議会解散だ。自主解散が出来ないなら議会リコールに進まざるを得ない(もちろん合併反対派議員も身を投げ出して町民意志を問うことになる)。

 (合併推進派議員に対し、語気を強めて) 次は、あなたたちの番ですよ!

討論集結
起立採決  起立少数。 否決    16時20分頃

議長 休憩に入る。再開は16時36分。

後日談その1  議会運営委員長の西川議員によれば、

 この採決は、議会運営委員会において、合併推進派から「重要案件であるので(起立採決ではなく)投票採決にしよう。」と提案があった。何をもって重要案件とするのか、で一悶着。委員の一人、井上議員の主張により最終的には委員長と議長の合意により決める、というところに落ち着いた。採決が投票になると、誰が賛成したのか反対したのかが解らなくなる。つまり、傍聴人の前であきらかに住民投票条例案に反対したということがはっきりするのを避けたかっただけだろう、というのが西川議員の解説であった。
再開

第94合議案 平成21年度安土町一般会計補正予算(インフルエンザ対策、住民投票予算を含む)

大林輝男議員 議案の修正動議

議長 この場で休憩

 # 修正動議は、もともとインフルエンザ対策、住民投票費用、
 # その他を一括にまとめた内容での提案になっていた予算案から、
 # そこから、先ほど否決された住民投票分を切り離す、という内容
後日談その2 議会運営委員長の西川議員によれば、

 元々、大林町長は、予算案を住民投票とそれ以外の二本に分けるつもりで、職員にもそのように指示していた。しかし橋博議長が議会開催前の事前の摺り合わせで、通例に従って一本にまとめるべきだと主張し、ならば、ということで一本の予算案にまとめた形で提案することになった次第。ところが本会議が始まると衆前で、なぜこれを1本にまとめたのか?、最初から分けておくべきだ議長が発言しだす始末。

 要は、単なる低レベルの嫌がらせのつもりに過ぎない。
以後、修正内容について西川議員が厳しく質問し、修正動議提案者の大林輝男議員が応答する場面が続く。大林輝男議員は、ついに答えられなくなり、議長にSOS。
 
 文中に挿入したように、途中で何人もが、議会のやりとり内容に「アホらしく」なって傍聴室から出て行った。速記にはかなりの集中力が要る。私自身途中で嫌気がさしてきたが、議会の生の様子を少しでも伝えたいと思ったのと、合併反対派の議員の皆さんの発言が聞きたくてここまで粘った次第である。休憩時間に傍聴席から出てきた方々は皆、怒りに満ちていた。

 大林町長は、閉会後に新聞記者に対し「あきれてものも言えない」と憤り、再度議会招集し、住民投票に代わり得る位置づけの「アンケート」の実施について議会に問うと表明された。このアンケートも実は住民投票が否決されたときに備えて、あらかじめ今回の議会に提案を予定していたものである。しかし、議長との事前協議で、議長は「まだ住民投票条例は否決されると決まった訳ではない(議長自身が否決に持ち込む気満々であるのに) それなのに予め議案を用意しておくのはおかしい。提案するなら次回にすべきだ。」と、この提案をはねつけたのであった。

 合併推進派議員の質問や討論から彼等の議案理解力を伺うことが出来る。読解力がないのか、理解出来ないふりをしているのか?というのが正直な感想である。

 「操られているのがバレるより、愚か者だと思われている方がマシだ」

 冷戦を描いた映画の中での、軍部の圧力に屈している旧ソ連の書記長役のせりふである。


以上、





保知議員の議会報告にある事実誤認ないし事実歪曲

保知議員の議会報告(10号)が平成21年11月1日付けで新聞折り込みされました。

 以下の4つの議案が審議採決された10月23日の臨時議会についての報告と、議会解散請求に対する保知議員の受け止め方が掲載されています。

  第91号議案 安土町教育委員会委員の任命の同意
  第92号議案 安土町職員懲戒審査委員の任命の同意
  第93号議案 安土町が近江八幡市と合併することについての
           住民の意思を問う住民投票条例
  第94号議案 平成21年度一般会計補正予算

第91号、92号議案については賛成多数で可決
第93号議案については賛成少数で否決
第94号議案については
 インフルエンザ対策などの予算と住民投票の予算がセットになっていたため、それを切り離す修正動議のが出され、議案修正の後、可決されました。

 結果については保知議員が書かれたとおりですが、第94号議案において、インフルエンザ対策予算などと住民投票予算がセットで提案された経緯に関しては重大な誤認ないし情報湾曲がありますので、ここに指摘させて頂きます。

 議会での審議の様子は、活動記録ページに掲載した「安土町臨時議会 傍聴記」のとおりですので、詳細はそちらを御参照下さい。補正予算案がどのような経過を辿って、セットにされたかは、臨時議会の翌日に開催された「議会解散請求署名 決起集会」で大林町長と西川議員により説明されました。詳細は、おなじく活動記録ページの「議会解散請求署名 決起集会」の会議録でを御参照下さい。

 保知議員の議会報告によりますと、インフルエンザ対策と住民投票経費を、執行部が強引にセットにし、インフルエンザ対策を質に取ったかのような議会運営を行ったように書かれておりますが事実は全く逆です。

 元々、大林町長は両者の予算は分けて提案しよう、その方が、議会が住民投票(条例そのものと、そのための予算)を、取り組む姿勢があるかどうかがハッキリと見えるだろうということで、事務局にもそのように議案を組むよう指示が出されておりました。それを、通例ではセットにするからセットに、と事前に一組にするように主張したのは他ならぬ橋議長だった訳です。橋議長も保知議員も同じ野党で、御両名とも合併推進のお立場ですから、このような経緯を知らぬはずがありません。しかも本会議では議長はこの件には全く触れず知らん顔。

 結果、あたかも大林町長が両者をセットにしてインフルエンザ対策とまとめて予算を通そうとしているかのような議会劇を、議長と合併推進派の議員さん方が演出した、ということになったわけです。

 保知議員の議会報告では、インフルエンザ対策を「子供や緊急対策を質にとり”踏み絵”のようなセット計上が理解出来ず・・・・と、わざとらしい説明がなされております。議会が大林町長の第一公約である「住民の声を聞くための施策」としての住民投票をどのように扱うだろうか? と多数の住民が議会傍聴に集まっている中で、単にストレートに否決するだけでなく、ご丁寧に、このような嫌がらせ的な演出までを加えて否決したわけで、町長が代われば多少は変心する議員も出てくるだろうか?という、住民の微かな温情に、彼等は背を向ける以上のことを行ったわけです。

 傍聴記にある、住民投票条例案に対する藤井議員の賛成討論の最後の言葉が、
”踏み絵”を踏んだのはどちらだったのかな?ということを示しています。


2009-11-08 ゲストブックに投稿 安土大好き



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